
「“売り方”が価値になる時代──売れ続ける秘訣は“喜ばせ方”にある」
僕がずっと大事にしてきたことがあります。
それは、
売ること ではなく
喜ばせること
です。
もちろん「売る」ことは必要です。
でも、「どうやって売るか」ではなく
「どう喜ばせたら、結果として売れるのか」を考えることが、
これからの商いでは、ますます重要になってくると僕は感じています。
“売り方”そのものが、価値になる
たとえば、まったく同じ商品でも、
一方は「安売りチラシ」で
もう一方は「お客様の困りごとに寄り添った提案」で
届けたとしたら、印象も、売れ方も、価値も、すべて変わってきます。
同じモノでも、「売り方」そのものに価値が宿る時代です。
喜ばせた数だけ、売れる
喜ばせると言っても、何か特別なことをする必要はありません。
「わぁ、わたしのこと分かってくれてる!」という共感
「これ、欲しかったんです」と言ってもらえる気付き
「困ってたんです」と言われる安心
そんな小さな“喜び”の積み重ねが、
お客様の「選ぶ理由」になっていく。
そしてその「選ぶ理由」が、
競合ではなく“あなたから買う理由”になる。
例えば、園芸店でいうと
ある園芸店で、「初心者向けの夏野菜苗」の売れ行きが悪かったんです。
理由を聞くと、こうでした。
「苗は買っても、どう育てたらいいか分からない人が多いんです」
そこでお店では、商品だけでなく“育て方”そのものをセットにして伝え始めました。
こんなPOPを付けてみたのです。

初めてのミニトマト栽培、ちょっと不安…?
育て方マニュアルあります!
水やりのタイミングもスタッフが教えます!
あなたの“はじめて”を、応援します♪
売るのではなく、「育てる楽しさ」や「一緒にやってみる安心感」を伝えた結果、
その売り場の野菜苗は、週末ごとに完売するようになったんです。
商品は同じでも、「伝え方」や「関わり方」が変わると、
お客様にとっての“価値”がまるで変わるのです。
売れ続けるには、売り続ける工夫が必要です。
でもその工夫とは、決して「価格」や「商品力」だけではありません。
お客様の気持ちに寄り添い、
「あなたがいてくれて良かった」と思ってもらえる存在になること。

それこそが、これからの商売で最も大事な“売り方の価値”なんだと実感しています。
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