コロナ禍で大きく影響を受けたひとつに「インバウンド」があります。
ホテル、旅館、飲食店、ドラッグストア、地域などは今も大変な状況が続いている。
あれほど盛況だった会社やお店、地域がいまは瀕死の状態。
「インバウンド関係は運が悪かった」
それで済ませるのは、ちょっと危険です。
どうして、このような状態になったのか?
そこから学ぶことがあるはずです。
その中のひとつに「効率的」というものがあります。
インバウンド客に絞ると効率的だったのです。
なぜか?
リピートでなく、基本新規客だから。
個人客ではなく、団体客だから。
関係性づくりが必要ないから。
新規客が、団体で入ってきて、関係性は必要ない。
これってサービス業にとっては非常に効率的なのです。
いまも盛況な会社やお店の特徴はまったく逆です。
リピートのお客様を大切に。
団体ではなく個人のお客様。
つながりや関係性が強いお客様を持っている。
つまり「非効率」を追求してきたということ。
そして築き上げたのが「関係性」です。
別の角度からも見てみましょう。
6月の大手住宅メーカーの新築着工棟数は、軒並み昨年対比7割程度でしたが、
1社だけ昨対5割のメーカーがありました。
他と、その会社は何が違ったのか?
その会社は「都市型住宅」で、都市に絞って営業展開していたのです。
非常に効率的な営業をしていたその会社は、他社に比べても高収益を上げていました。
が、、、コロナ禍での結果はご存じの通り。
かたや、地域の優良な工務店には、
8月に入って様々な住まいの相談が数多く寄せられています。
都市型住宅と、地域密着の工務店の違いは?
「非効率」と「関係性」です。
大手住宅メーカーは、着工後1年は点検などに伺いますが、
3年や5年たつと接点がなくなります。
その理由は「伺うとクレームを聞くことになるから」
なんとも自分勝手な理由です。
だんだんと築年数がたつと、家にも不具合が起こってきます。
変に訪問して、不具合のコトを言われても困るというのが本音のようです。
でも、地域密着の工務店は、
「家は住み始めてからが大切」と思っているところが多く、
1年点検はもとより、定期的に情報を届けたり、訪問したりして、
家のメンテナンス法などもお伝えしている会社も少なくありません。
けっして効率がいいとは言えませんが、これが「関係性」につながっているのです。
人は、困ったときに誰に相談したいか?
人は、どんな人を助けたいと思うのか?
いずれも「つながりの深いひと」に他なりません。
だからこそ、コロナ禍の心構えとしては、
いかに効率化するかよりも、非効率が命と考え、
つながりを創り出せるかが大きな課題となるのです。
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