コロナ禍で、小売店や飲食店の店舗をどうするかが検討されています。
特にフランチャイズの多くは、縮小や閉鎖、中には事業撤退もあるのが現状。
例えば、このような感じです↓
ZARA:300店舗閉鎖
オンワード:700店舗閉鎖
三陽商会:150店舗閉鎖
米スタバ:400店舗閉鎖
和民:300店舗閉鎖
ロイヤルホスト:70店舗閉鎖
ジョイフル:200店舗閉鎖
セシルマクビー:店舗事業撤退
吉野家:最大150店舗閉鎖
特に、アパレルや飲食店が厳しいというのが多くの見解だと思いますが、
その中でも光り輝く企業があります。
一切の店舗を閉鎖することないだけではなく、
3月~7月の売上が、昨対を軽く超えるという実績を出しているのが、この会社です。
株式会社 全力
https://shiogensui.com/
「塩元帥」という名前のラーメン店を関西を中心に30店舗展開されている企業です。
厳しい状況が多い飲食店の中で、昨対を軽く超えているという話を聞くのは
「個店」が多いのですが、この企業は30店舗の展開をされているので、
僕が知る限りでは異例で、素晴らしい実績だと感じています。
もちろん、この時期に実績を出せるのには理由があります。
その理由の一つが「のれん分け」です。
フランチャイズではなく「のれん分け」
これを創業から15年間続けてこられました。
塩元帥の「のれん分け」とは、味やシステムを展開するのではなく、
その前に「思い」を共有し、「ヒト」を育てて、そこに「味やシステム」をのせて展開していくというもの。
味や仕組みをベースではなく、思いとヒトをベースに展開されてきた。
もう少し正確に言うと、
思いとヒトをベースに、お客様とのつながりを創り出し、それを展開されてきたのです。
これが、この時期にきて「大きな強み」になっているのだと感じるのです。
「思いやヒトが大事」とは分かっているけど、なかなかこの展開ってできないんですよね。
思いをもって、味を極め、人を育て、繁盛店になると、
「うちも店を出したい」「この味が欲しい」というような問い合わせが出てくると、
ついつい味と仕組みをベースにどんどん展開していってしまうんですね。
だって、そのほうが「効率的」ですから^^
でもこの効率化が、いま多くの小売店や飲食店を苦しめている。
そう思いませんか?
非効率であろうが、思いとヒトをベースにつないでいく。
ヒトとヒトとをつないでいく商売は強い。
これを、どう創り出していくかが、これからの大きなポイントのように感じます。
が、実はこれはコロナ禍だからということではありません。
以前から、そうなんです。
それが、コロナ禍でより一層明確になったのです。
思いだけでもダメ。
人を育てるだけでもダメ。
もちろん、モノや仕組みだけでもダメ。
お客様(ヒト)といかにつながるかが大切です。
これを機に、いま一度自分たちの足元を見直していきたいですね。
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