子供のころ、近所にうまいラーメン屋があった。
豚骨醤油のスープだけど、その豚骨が強烈な印象で、
店に入ると「つーん」と鼻をつく豚骨のニオイがする店だった。
「くさいけど、美味いラーメン屋」
メニューもシンプルで、ラーメンと餃子にライスのみ。
子供には、このニオイはダメだろうなぁと思ったのか、
店員さんは子供だった僕にアメをくれた記憶がある。
そして、僕に言った。
「うまいラーメンを食べてもらいたくてつくったら、こうなったんだ」
「少しニオイは勘弁してな」
子供ながらに、くさいなぁと思いつつもなぜか足を運んだ。
数年後、この店舗がチェーン展開するようになって、
「ちょっと美味いラーメン屋」になってた。
まったく「くさくない」のである。
味もマイルドになって、クセのない味に。
あぁ、なんだか普通のラーメン屋になっちゃったなぁ。
そんな印象を受けたのを覚えている。
「昔は、クサいけど美味かったのになぁ」
こんなことって、あなたの周りでもありませんか?
おそらくですが、お店のことを嫌だと思う人を減らそうと思ったんでしょうね。
結果、特徴がなくなり一般化していった。
あんなに特徴のあるお店だったのに、、、、
なんだか大きくなったら、同じようなお店になったね。
これの一つの原因は、どこを見ているかにある。
最初は、
「うまいラーメンを食べてもらいたい!」
「うまい!!と言って喜んでもらいたい!」
そう思って試行錯誤してやっていたら、お客様がくるようになり喜んでくれた。
「だったら、もっと店舗を増やそう!」
「増やすにはどうしていったらいい?」
なんてことを考え出すから一般化していくんだろう。
お客様を見るか
売上や店舗展開を見るか
でも、分かっていてもお金や売り上げには大きなパワーがあり、
そこに引っ張られていくのも事実。
そんなことも分かりつつ「どうしてブレずにいることができるのか」を考えると、
・何のためにやってるの?
・そもそも、うちの強みはなに?
ということを、いつも問いかけることなんじゃないかと思うのです。
例えば、先ほどのラーメン屋さん。
当初は「クサいけど、うまい」が売りだった。
それで、お客様に喜んでもらっていたのです。
・何のためにやってるの?
→お客様に「うまい!」といって喜んでもらうため
・そもそも、うちの強みはなに?
→美味いだけじゃなくて、一つプラスする
こうしておくと、
「〇〇〇だけど、うまい!」を追求して、お客様に喜んでもらう!
などなど^^
そして、もうワンステップ「コト視点」を入れていくことで、きっと独自カタチがつくれたのに。
なんて思うんですよね!
やっぱり、自分たちのスタンスは大切にしたいし、
しっかり見直していきたいですね!!
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