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戦略と戦術について

2019/02/04更新:

ビジネス用語では「戦略」というのは、本当によく使います。
僕は使わないですけどね(笑)

これは、基本的には師匠の影響があります。

師匠はこう言います。
「ビジネスは人を幸せにするためのものなのに、どうして戦争用語を使うのか」

なるほど!と15年以上も前に思った。

でも、いま僕が使わないのには、もちろん僕なりの理由があります。
一言でいうと、コトバを言い換えているだけです。

まずは、一般的にビジネスで使う「戦略」と「戦術」について。

 

【戦略とは】

「戦略とは、一般的に特定の目的を達成するために
長期的視野と複合思考で力や資源を総合的に運用する技術、科学である」
(Wikipedia)

カンタンにいうと、目的を達成するための筋書きのこと。
もっというと、会社の目指すべき方向性をどのようにしていくのかとか、
会社の強みや持っているものをどのように活かしていくのかとか、
どんな会社にしていきたいかなどを考えて戦略を決めていく。

つまり戦略とは一言で言えば、「進むべき方向性」です。

 

【戦術とは】

「戦術とは、作戦・戦闘において任務達成のために
部隊・物資を効果的に配置・移動して戦闘力を運用する術である」
(Wikipedia)

これもカンタンにいうと、
戦略を実行するための具体的な行動プランをのこと。

すべての戦術は戦略に基づくといわれます。
ひとつの戦略に対し、複数の戦術が立てられることもある。

つまり戦術とは「どうするかという手段」です。

 

さて、ここまでで「戦略」と「戦術」がわかってきたあなたへ

・進むべき方向性
・どうするかという手段

この2つを、何のためにするかを考えてみてほしいのです。

 

「そりゃ、成果を上げるためでしょ」
「地域でナンバーワンになるためじゃないの」

と思ったのか?

「お客さんに笑顔になって欲しいからね」
「ありがとうっていってもらうためでしょ」

と思ったのか?

『自分の利のためか』
『他人の利のためか』

自分の利のためには、ひしめく競合他社に勝たないといけない。
圧倒的な差別化が必要だ!!!

他人の利のためには、他人をみて、よく知らないといけない。
そして、その人にできるコトを積み上げていくことが独自の価値になる。

 

伝わっているでしょうか?
僕は、差別化なんて必要ないと思っています。
だって、競合他社に勝つことが商売の本質じゃないからです。

商売の本質は、ありがとうの対価です。
ありがとうと言ってもらい、対価をいただくこと。
喜んでもらって、快く料金をいただくことです。
その為に、競合他社は必要ですか?

いいえ、必要じゃありません。

一番喜ばせたい人をちゃんと見て、キチンと知り、

どんなコトに興味があるのか、
どんなコトに不安や不満、不便を感じているのかを見つけ出し、
それに対してできるコトを考えて実践する。

これで十分です。

 

別の角度から見てみましょう。

この図をご覧ください。

「売り方の神髄」 P.125参照

 

あなたは、どこに一番力を入れますか?

・自社と競合との接点で競い合うか

・お客様と競合他社の接点に割り込んで奪い取るか

・自社とお客様との独自の接点を見出し深めるか

 

もちろん正解なんてありませんし、選択があるだけです。

どこに一番力を入れたいですか?

そして、その理由は?

 

僕は、多くの会社やお店と関わってきて、こう思います。

競争や奪い合いは、最終的には疲弊して楽しくないと。

 

商売というのは、継続です。

自分も周りも笑顔にすることで、長く続いていく状態がつくれる。

 

だから、僕はクライアントさんと一緒に、

自社とお客様との独自の接点を見出し、深めていくことをやってきました。

その理由は、楽しく継続させたいから。

 

ここでも考え方は同じです。
競合他社と差異を生み出し、圧倒的な差別化を目指すのではなく、
一番幸せにしたいお客様にできるコトを積み上げていく独自化です。

 

だから、これだけで十分。

・誰に、どんなコトができるのか(方向性)
・それは、どうしてできるのか(手段)

 

「おいおい、ホントかよ!」

「理想みたいなこというなよ!」

なんて思っていませんか?

 

僕は、昔っからこれだけで十分と思っていましたが、
それは自信から確信に変わってきています。

どうしてかというと、多くの会社やお店が成果を上げてくれているから。

・新幹線に乗ってまで買いにくるお客様がいるスポーツ店
・公共事業頼みから脱出、2年で利益率5倍の外壁塗装会社
・カンブリア宮殿にも取り上げられた!選ばれる食品メーカー
・ターゲットを絞り、10年連続増収増益の資材メーカー
・倒産寸前の状態から、わずか1年で1年先まで予約が埋まる工務店
・地域に愛され紹介が止まらないリフォーム店
・ほぼ100%下請け状態から、2年で60%までになった印刷会社
・創業5年で着工数地域ナンバーワンになったハウスメーカー
・大手メーカーが、コトづくりで商品開発から展示会まで展開

 

そして、商店街や温泉地も。

・シャッター商店街が、がんばる商店街55選に選出
・お土産物売り場の客単価が翌月20%アップ
・源泉を掘って、開湯祭りに3000名以上が来場
・誰も知らなかった温泉地が、全旅連のグランプリに
・地域初の活性化の取組みで、金融庁から表彰
・年々減少傾向にあった観光客が、一気にアップ
・インバウンドだけに頼らない、地元に愛される温泉地

 

これは、ほんの一例です。

本当にたくさんの会社やお店、そして地域が結果を出してくれている。

 

争そわず、奪いあわず、安売りもせずに「独自の価値」を身に付け、
自分達もお客様も笑顔になる商売をされています。

 

これをみて、本当によかったなと思うんです。

もちろん、僕がやったなんて言いませんし、言えません。
これは、間違いなく実践していただいた方々の実力であり成果です。

ただ、その「きっかけ」をつくるお手伝いはできたのかもしれない。
そう思います。

これからも、独自の価値をもった会社やお店づくりのお手伝いの

「きっかけづくり」に励んでいきいと思います。

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