たくさんのクライアントさんとお付き合いさててもらっている中で、
10年間右肩上がりの成長をしているという会社があります。
もちろんコロナ禍で、増収増益も多く、
過去最高益のところもあります。
では、ずっと伸び続けてきたのか?というと、
一見そうみえるのですが、よくみると違うケースがほとんど。
よく見ると、何が起こっているのか?
ご存知の方も多いと思いますが、
国税庁のデータの中に、このようなものがあります。
・設立1年で60%が倒産・廃業 生存率40%
・設立5年で85%が倒産・廃業 生存率15%
・10年以上存続する会社は6%
・20年以上存続する会社は0.3%
・30年以上存続する会社は0.025%
この数字は個人的な実感と違和感はありますが、それはさておき、
仮に10年続く企業が10%以下なら、続く企業には続く理由があるはず。
何をしているのか?
そのひとつの現象として、
【売上げを意図的に落とす】
というものがあります。
これは、売上げが自然と、徐々に落ちていくのではなく、
思い切って意図をもって売上を切るということ。
例えば、3つの事業があったら、3年先のことを考えながら、
いま止める事業と、続ける事業、新しい事業を決めて、
止める事業を切り、新しい事業にコストとスタッフを投資する。
例えば、ひとつの事業でも、お客様を見極め、
もっとお付き合いしたいお客様、もうお付き合いしたくないお客様、
そして、これからお付き合いしたいお客様をしっかり定めて動く。
「あるものを捨てる」というのは、本当に勇気のいることだと思います。
でも、必要のないものに固執していても前には進みません。
そして、捨てたら拾える。
捨てるからこそ拾えるのです。
この体感がある経営者は、迷わず捨てます。
新しくはじめることは、少し時間がかかる。
あるものを捨てて、新しいことを構築するとき、売上げは一時的に落ちます。
実は、多くの経営者は、新しい事業を始めることは大好きでも、
売上げを落としたり、事業を止めたりするのは苦手な方が多い。
どうしてか?
やっぱり怖いのだと思います。
「売上げを落とした時に、本当に売上げが戻るのだろうか?」
「大丈夫か?」
そんな思いが込み上げてくるのだと思います。
これは、いままでワンマン経営をされていた方が、なかなかチーム経営にできないのも同じ。
自分でやれば早いし結果が出るけど、スタッフがやると・・・・・
成長するまでには時間がかかるし、その時間が待てない。
そんな方も多いのではないかと思うのです。
もちろん、ただ単に売り上げを落とせばいいのかという訳でもないし、
ただスタッフの成長を待てばいいのかという訳ではありません。
いま一度、これからの自社の「やりたいこと」を明確にしていくこと。
・誰の、何の役に立つのか?
・それは、どうすればできるのか?
これが明確になった時に、何を捨てて、何を蓄えるのかが見えてくるはずです。
あとは、「捨てる勇気」だなと感じるのです。
勇気と覚悟をもって捨てる。
思いっきり捨てた時に、きっと何か別のものが手に入る。
クライアントさんを見ていると、そう実感します。
オミクロン株の影響で感染者が急激に増えているとはいえ、
よほどの変異がない限り、
夏頃にはある意味では収束することがみえてきている中で、どうするのか?
いや、自分たちはどうしていきたいのか?
これを構想する。
もとに戻ることはないと考えたとき、何を見直し、どう変えていくのか?
・それは、なんのために?
・そのために、どうすればいいか?
・具体的に何を止め、何に集中させるのか?
コロナ禍は、本当に自分たちのビジネスを見直す「機会」を与えてもらっている。
この「機会」をどう捉え、活かすかで、
これからの仕事は大きく変わってくるのは、
多くの方が実感されていると思います。
そう言う意味でも、今年は大切な年になりますね、きっと!!
←NEXT 「思い」と「手法」
大人になってからの学びは楽しい PREV→