
「伝えたいのに、うまく伝わらない」
そんな相談を、よくいただきます。
多くの人は「伝え方」を工夫しようとします。
言葉を変えたり、順番を考えたり、話し方を学んだり。
もちろん、それも大切です。
でも、それだけではどうしても伝わらないものがあります。
それは何か。
それは、「伝える人の想い」や「動機」です。
同じ言葉でも、
・相手を想って伝えているのか
・自分の都合で伝えているのか
その違いは、不思議なくらい相手に伝わってしまいます。

例えば、同じ「雨が降ってますよ」という一言でも、
濡れてほしくないから伝える → 優しく、あたたかい声かけ
面倒だから早く言いたいだけ → 冷たく、事務的な言い方
「伝えたいこと」は同じでも、
言葉の奥にある思いや感情が、必ず伝わってしまうのです。
これが、私がよくお伝えしている
「動機が伝わる」
ということです。
そしてこれは、何も会話だけの話ではありません。
・販促物を作るときも
・事業を始めるときも
・組織を変えようとするときも
すべて同じです。
「売れるから」や「うまくいくから」という理由だけでは、相手の心は動きません。
「誰の、何のために」やるのか。
その動機が言葉の裏側から伝わって、
はじめて人は動かされるのだと思います。
ビジネスの現場でも
例えば、
●商品を説明するとき
・売りたいから話す → 売り込みに聞こえる
・お客様に役立つと思うから話す → 熱が伝わる
●部下に指導するとき
・ミスを責めたいだけ → 相手は心を閉ざす
・成長してほしい → 言葉は厳しくても温かい
同じ言葉を使っても、
そこに込められた思いや感情が、相手に伝わってしまうのです。
「自分の動機を整える」ために、私はいつもこんな問いをお勧めしています。
①なぜ、これを伝えたいのか?
②相手にどんな風になってほしいのか?
③伝えたあと、自分はどんな気持ちでいたいのか?
この3つを考えるだけで、
言葉の奥にある想いがクリアになります。
私がずっとお伝えしてきた「顧客起点」も、まさに同じです。
お客様のことを考えるだけでは伝わりません。
「なぜ、それを伝えたいのか」
「その想いが、自分の言葉や態度にどう表れるか」
ここが整っていなければ、どんなに言葉を飾っても相手には響きません。
だから私は、伝える技術も大切だけどその前に、こうお伝えしたいのです。
「売れるから」ではなく、
「誰の、何のために」伝えるのか。
言葉の裏にある思いや感情が伝わったとき、
人は動かされます。

そしてそれは、商売だけでなく、
人と人との信頼を育てる、いちばん大事なことだと思っています。
もしあなたが今、「伝えたいのに伝わらない」と感じているなら、
まずは自分に問いかけてみてください。
「私は、なぜこれを伝えたいのか?」
その答えが見えたとき、きっと伝わり方が変わっていきます。

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