「本屋大賞」って、ご存知でしょうか?
おそらくたくさんの方が知ってると思うのです。
改めて、これってスゴイ仕組みだと思いませんか?
この賞のコンセプトは「売場からベストセラーをつくる!」ということ。
ちなみに、
2014年の大賞は「村上海賊の娘」
2013年の大賞は「海賊とよばれた男」
2012年の大賞は「舟を編む」
と、いずれも実際にベストセラーになった本です。
「本が売れない」と嘆くばかりではなく、
自分達(しかも現場)で、できることを協力しあってやっている。競争ではなく、共存共栄の見本のような仕組みだと感じるのです。
ここから学ぶことって確実にあるよな?と考えてみて、、、、「3つ」あげてみました。
1、目線を合わせる
2、流れを作り、流れに乗る
3、わかりやすさ
1、目線を合わせる
例えば、直木賞や芥川賞っていう賞があります。
これは作家や文学者が審査員になり作品を選ぶ訳で権威がありますが、僕なんか「僕たちが読んでも理解できるかな?」とか思ってしまう。敷居が高い感じがするのです。
その点、本屋大賞は、もっと庶民的で目線が読者と同じ感じがする。だから「外れがない」と感じるので売れる。こんな感じで一般読者に目線を合わせているところがひとつ。
2、自ら流れを作り、流れに乗る
もうひとつは、この賞に対して、多くの書店がコナーを設け、
しっかりと盛り上げているところが素晴らしい。
自分達で、流れを作り、その流れに乗っている。
競走ではなく、共に走るという流れをつくった時に、
その流れに消費者も乗っかりやすいんですよね。
3、わかりやすさ
審査の方法が、分かりやすいのもひとつ。
とにかく書店員だったら誰でも参加でき、
二次審査に投票するにはノミネートされた10冊の本を全て読んで上で、推薦理由を明記して投票しないといけないのです。
これって、消費者から見て、非常に分かりやすい選考基準だし、
マーケティング的にいうと、投票の時のコメントがそのまま店頭のPOPに使えたりして便利です。
あとネーミングや本屋での打ち出し方なども、分かりやすい。
分かりやすさって、確実に価値になるんですね。
この本屋大賞は、これからもっともっと多くの書店員が関わり、SNSなどで書店員自らも発信していくことで、この流れを、どんどん加速させていくことも可能だろうと感じる。
「業界が悪い」「売上が伸びない」ということに対して、
現場が自らが創り出した仕組みを見習いながら、自分の業界に置き換えてみると、新しいヒントがあるかもしれません!
「まだまだできることってあるよな!!」って思わせてくれる素晴らしい仕組みですね。
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