ブログトップ記事一覧

知ってもらう時代から、信じてもらう時代へ

2026/10/02更新:

~お客様は「知る」ことに困らなくなった~

 

この10年で、商売を取り巻く環境は大きく変わったのを実感します。

では、何がどう変わったのか?

 

2016年頃を思い返すと、多くの会社やお店にとって大切だったのは、まず「知ってもらうこと」でした。

 

・ホームページをつくる
・ブログを書く
・SNSを始める
・チラシを配る
・検索で見つけてもらう
・広告で名前を知ってもらう

 

まず存在を知ってもらわなければ、選ばれることはありません。

だから、

「どうすれば知ってもらえるか」
「どうすれば見つけてもらえるか」
「どうすれば認知を広げられるか」

 

そこに力を入れることは、とても大切なことでした。

もちろん、それは今も変わりません。
知られていなければ、選ばれることはないからです。

 

でも、この10年で大きく変わったことがあります。

 

それは、お客様が「知ること」に困らなくなったということです。

今は、スマートフォンを開けば、すぐに情報が出てきます。
Googleで検索すれば、いくつもの会社が出てきます。
Instagramを見れば、商品やお店の雰囲気が分かります。
YouTubeを見れば、使い方や体験談まで見ることができます。
口コミサイトを見れば、実際に利用した人の声も確認できます。
そして今では、AIに聞けば、情報を整理して候補まで出してくれるようになりました。

つまり、お客様は「知らない」から困っているのではありません。

むしろ、知ることは簡単になりました。
情報は、いくらでも手に入るようになりました。

その結果、お客様の中に新しい迷いが生まれているのです。

 

それは、「どれを信じればいいのか分からない」という迷いです。

情報が少なかった時代は、知ってもらうことに大きな価値がありました。

でも、情報が多すぎる時代になると、ただ知ってもらうだけでは足りません。

見つけてもらっても、すぐに比較されます。
目に留まっても、すぐに忘れられます。
良さそうに見えても、「本当にそうなのかな?」と確認されます。

そして、お客様は、以前よりも慎重になっています。

 

なぜなら、情報が増えた分、良く見えるものも増えたからです。

・きれいな写真
・分かりやすい文章
・立派なホームページ
・魅力的なキャッチコピー
・整ったSNS

 

これらは、以前よりも簡単につくれるようになりました。

AIを使えば、文章も整います。
デザインツールを使えば、見た目も整います。

誰でも、ある程度「良さそう」に見せられる時代になりました。

だからこそ、お客様は感じています。

「これは本当なのかな?」
「この人たちは、ちゃんと分かってくれるのかな?」
「ここにお願いして大丈夫なのかな?」
「買った後も、ちゃんと向き合ってくれるのかな?」

つまり、これからの商売に必要なのは、ただ目立つことではありません。

知ってもらうことの先に、信じてもらう理由があるかどうかです。

 

では、お客様は何を見て信じるのでしょうか。

それは、商品の説明だけではありません。
価格の安さだけでもありません。
機能の良さだけでもありません。

お客様は、その会社やお店の普段を見ています。

・どんな言葉を使っているのか
・どんなお客様に向き合っているのか
・どんな思いで仕事をしているのか
・困っている人に、どんな姿勢で関わっているのか
・売る前と売った後で、態度が変わらないか
・言っていることと、やっていることが一致しているか

そういうところを、無意識に見ています。

そして、

「ここなら大丈夫そう」
「この人なら分かってくれそう」
「この会社なら任せられそう」

 

と感じたときに、初めて選ぶ理由が生まれます。

ここに、コト売りの大切さがあります。

コト売りは、モノを売らないという意味ではありません。
商品を説明しないという意味でもありません。

 

商品を通して、

・誰に、どんなコトができるのか
・そして、それはどうしてできるのか

 

そこを伝えていく考え方です。

 

たとえば、花を売っているお店なら、花そのものを伝えるだけではありません。

「この花はきれいです」
「この苗は丈夫です」
「この鉢はおしゃれです」

 

だけではなく、

「忙しい人でも、家に帰ったときに少し気持ちがゆるむ時間をつくれます」
「初めて育てる人でも、毎朝見るのが楽しみになる小さな変化を感じられます」
「玄関先に置くだけで、家族や近所の人との会話が生まれます」

というように、その先にあるお客様の時間や気持ちを伝える。

それがコト売りです。

 

リフォーム会社であれば、工事内容や価格だけではなく、

「この家で、これからどんな暮らしをしたいのか」
「家族がどんな時間を過ごせるようになるのか」
「今ある不安や不便を、どう安心に変えられるのか」

そこに向き合う。

 

介護施設であれば、設備やサービスだけではなく、

「その人が、その人らしく過ごせるために何を大切にしているのか」
「ご家族が安心できる関わり方とは何か」
「働くスタッフが、どんな思いで人に向き合っているのか」

そこを伝える。

 

そうすると、お客様は商品やサービスだけを見ているのではなくなります。

その奥にある姿勢を見ます。

考え方を見ます。

人を見ます。

そして、その積み重ねが信頼になります。

 

この10年で、知ってもらう手段は大きく増えました。

でも、どれだけ手段が増えても、最後に問われることは変わりません。

「この人を信じられるか」
「この会社を信じられるか」
「ここにお願いしたいと思えるか」

 

です。

だから、これからの商売は、知ってもらう努力だけでは足りません。

知ってもらった後に、信じてもらえる言葉があるか。
信じてもらえる行動があるか。
信じてもらえる積み重ねがあるか。

そこが問われます。

 

たくさんの人に知ってもらうことも大切です。
でも、それ以上に大切なのは、知ってくれた人の中に、どんな印象が残るかです。

「安いお店」
「便利な会社」
「何でもやってくれるところ」

 

だけで終わるのか。

それとも、

「私のことを分かってくれそう」
「困ったときに相談できそう」
「この人たちの考え方が好きだ」

 

と思ってもらえるのか。

この違いが、これからの選ばれる理由になります。

 

知ってもらう時代から、信じてもらう時代へ。

 

これは、単に発信の方法を変えるという話ではありません。

商売の姿勢そのものが見られる時代になった、ということです。

どんな商品を扱っているか。
どんなサービスを提供しているか。
それももちろん大切です。

でも、それ以上に、

誰に、どんなコトができるのか。
どうして、それができるのか。
どんな思いで、お客様に向き合っているのか。

 

そこを丁寧に伝えていくことが、信頼につながります。

そして、その信頼の積み重ねが、これからの売上をつくっていくのだと思います。

時代は大きく変わります。

でも、人が人を信じて選ぶという本質は、変わっていません。

むしろ、情報が増えた今だからこそ、

その本質が、より大切になっているのです。

 

現在、募集中のセミナー・塾

***************************

●予約受付中!2026年10月
「売れる人」がやっているシンプルなこと
https://www.amazon.co.jp/dp/4799114530/

●発売中!2021年8月
お客様が集まる!「ぼくだけの売り方」
https://www.amazon.co.jp/dp/4799109855/

●コトマーケティング協会アドバイザー講座
https://koto-marketing.net/
***************************

Copyright (C) . All Rights Reserved.