
「どうすればGoogleで1位になれますか?」
「どんなキーワードを盛り込めば、検索に引っかかりますか?」
コンサルの現場で、もっとも多く受ける質問の一つです。
もちろん、Web上に情報を置く以上、SEO(検索エンジン最適化)は無視できません。しかし、今の時代、「検索されるための努力」にのめり込みすぎている会社ほど、実は本来の商売から遠ざかり、大きな遠回りをしているように見えてなりません。
Googleのアルゴリズムは常に変化しています。昨日まで有効だった「キーワードを詰め込む手法」が、今日にはペナルティの対象になることも珍しくありません。
「検索される努力」とは、いわば「機械の機嫌を取る作業」です。
AIが読み取りやすいように文章を構成する。
検索ボリュームの多い言葉を無理やりねじ込む。
こうした作業に時間を費やせば費やすほど、発信から「人間味」が消え、どこかで見たような無機質なコンテンツになってしまいます。機械に選ばれるために、肝心の「お客様の心を動かす言葉」を犠牲にしているとしたら、それは本末転倒ではないでしょうか。
仮に、多額の予算を投じて「地域名+業種」で検索1位になったとしましょう。
しかし、その先に待っているのは、「スペック比較の嵐」です。
検索結果で上位に来るということは、同じように上位を狙っている強力なライバルたちと横並びで比較されるということです。
「ここは1位だけど、隣の2位の会社の方が少し安いな」
「3位の会社の方が、実績の数が多いな」
お客様が「検索」というフィルターであなたを見つけたとき、その視点は「より安く、より便利で、より失敗しないのはどこか?」という冷徹な比較モードになっています。
「検索で見つけられる」ということは、同時に「比較の土俵に乗せられる」ということでもあるのです。
「コト売り」の視点で考えるなら、私たちが目指すべきは「不特定多数の人に検索されること」ではありません。
特定の悩みや願望を持つお客様から、「〇〇(社名)さんにお願いしたい」と指名されることです。
「指名」は、検索結果のリストから生まれるのではなく、日々の発信で積み重ねた「独自の価値(コト)」から生まれます。
検索キーワードを増やす努力を、「お客様が解決したい本当の悩み」に共感する言葉を磨く努力に変える。
PV(閲覧数)を増やす努力を、「この会社、分かってるな」という信頼を深める努力に変える。
このシフトができたとき、あなたの会社はGoogleの順位争いという消耗戦から抜け出すことができます。
GoogleやAIは、あくまでお客様があなたに出会うための「道」に過ぎません。
道の舗装(SEO)ばかりに気を取られて、道の先にある「あなたの会社の魅力(コト)」が空っぽになっていませんか?
「検索されるための工夫」は最低限でいい。それよりも、一度出会ったお客様が「この会社を誰かに教えたい」と思うような体験(コト)を言語化すること。
結局のところ、それがAIに「素晴らしい会社だ」と認識させ、結果的に検索順位も上がっていく、最短で最高のルートなのです。
次回は、このシリーズ③の締めくくり。
「AI時代に必要なのは、SEOではなく“選ばれる理由”です」という、これからの時代の結論をお話しします。
あなたの会社のホームページは、「GoogleのAI」のために書いていますか?
それとも、「悩みを持つ一人の人間」のために書いていますか?
